(歴史偉人伝)貝原益軒 「養生訓」を読んでみたシリーズ05

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(歴史偉人伝)貝原益軒 「養生訓」を読んでみたシリーズ05

代表の諌山です。

江戸時代の有名な儒学者、薬草学、医師、歴史学者である、貝原益軒が健康維持の方法を詳細に書いた「養生訓(ようじょうくん)」

引き続き「養生訓」について気になった点について記したいと思います。

 

(心の健康について)

「古語に忍ぶは身の宝なりといえり。忍べば殃い(わざわい)なし、忍ばざれば殃いあり。忍はこらゆるなり。恣(ほしいまま)ならざるをいう。いかりと慾とはしのぶべし。およそ養生の道は怒慾をこらゆるにあり。(中略」 これ、忍の一字は、身を養い徳を養う道なり。」

 

私の理解:

・昔から、我慢は身の宝であると言われている。我慢すれば災いはなく、我慢できないから災いがある。

・忍ぶとは、欲しいものを欲望のままに得るのではなく、ガマンすることである。

・怒りや欲望はガマンすることが大事である。

 

→「忍ぶ」という言葉は、耐え忍ぶというようにただひたすら自分一人で我慢する印象を持つ言葉です。ここでは、食欲だけでなく、精神面でも我慢が必要なのだよ、と教えているのでしょう。

また、最近は怒りの感情をコントロールするアンガーマネジメントも一つの学問になっていいます。

ここでは、怒りたくなる事象も、ひととき心を静めて、怒らないようにすれば、大方のことが過ぎ去っていくのだよとアドバイスしているのかも知れません。

 

 

「心を平らかにし、気を和やかにし、言葉を少なくし、静かにす。これ徳を養い身をやしなう。その道、一つなり。多言なると心さわがしく気あらきときは、徳を損ない身を損なう。その害、一つなり。」

 

私の理解:

・心を朗らかにして、平和な気持ちで過ごすこと。騒がしく話をせず、静かに過ごす。これが、穏やかな気持ちを養い、心の安定を保つ。

・騒がしく、口数が多いと(つまり、あれこれ噂話など重要でない話をしていると)、気持ちの安定を損なう。

→黙っているから良いという意味ではないのでしょう。考えて話をすること、静かに時を楽しむこと、これが大事であると言っているのでしょう。

 

 

一部、読みやすさを考慮して現代の漢字に変換しており、原文とは異なる箇所があります。私なりの解釈・理解を併記しておりますが、読み間違いもあるかも知れませんのでその点はご容赦ください。

参考資料:土曜社 「養生訓」 貝原益軒 著 、貝原守一 校注

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